災害時外国人支援対応訓練を開催しました!

公開日 2023年12月08日

令和5年12月5日、TOPIA会議室において「令和5年度 大規模災害時外国人支援対応訓練」を実施しました。徳島県関係部署、県内市町村及び国際交流協会・地域日本語教室等の関係者、計20名が参加しました。

 

まず、講師の特定非営利活動法人 安芸高田市国際交流協会の明木一悦氏より、「災害時外国人支援及び多言語支援センター運営における留意事項について」と題し、災害時の外国系市民が直面する課題や災害時の情報トリアージュ、多言語化原稿作成のポイント、情報発信と伝達等について、ご講演をいただきました。講師のこれまでの災害現場経験を元にしたエピソードから、実際の状況をより想定し学びを多くいただきました。

 

 次に【訓練1】災害発生・初動対応では、TOPIAに「徳島県災害時外国人相談センター」が立ち上がったことを想定し、多言語・多文化を考慮した掲示・来所者受入れ準備の環境設定訓練を行いました。続いて、外国人向けの情報発信として、入手した情報を緊急性によりトリアージュし、やさしい日本語を活用した原稿作成演習を行いました。外国系の方が情報を受け取ったときに、理解してもらうことが大切です。どの情報を選別し、どのように記載して伝えるべきか、また適切に翻訳されるためにどのような文章にすべきか、参加者で演習に取り組みました。

 

 最後に【訓練2】では、徳島県の進める事業に則し、「災害ケースマネジメント」として、災害現場での被災者向け相談会の実施と対応検討のためのケース会議シミュレーションを行いました。被災外国人と対面し、伝わる言語は何か、何に困っているのか、どのような支援が必要か等について、CLAIR(※)ツールやポケトーク等を活用し対応訓練をしました。

(※一般財団法人自治体国際化協会)

 

 講師からは、被災者の性別や文化的背景によって対応者や声かけの仕方を検討することや、日頃から外国系住民とつながる地域住民を把握しておくこと、また外国系住民が防災リーダーとして活躍することの可能性ついてなど、多数助言をいただきました。

 参加者からは、「実践訓練をすることで、取り組むべきことが明確になる」「継続して訓練することが大事」「やさしい日本語研修も必要」といった声があがりました。

 

なお、今回の明木講師よる訓練は、一般財団法人自治体国際化協会(CLAIR)の「地域国際化推進アドバイザー派遣」事業を活用しました。多文化共生や国際協力分野で専門的な知識や経験を有する有識者の派遣により、災害時外国人支援対応にかかる先進事例の紹介を受けながら有意義な訓練が実施されました。TOPIAは今後もこの事業を活用し、徳島県での災害時における、外国系の方の支援対応力の向上と、彼らと協働した防災への取組などを展開していきます。